Sommelier

ル・レーブ・ワイナリー 雅 2021

余市川の左岸に位置する仁木町旭台にル・レーブ・ワイナリーはあります。
この仁木町と余市町は扇状地にあり、ブドウを栽培するのに適しています。
その理由は、おいしいブドウを実らせるためには水はけが良いことが条件のひとつなのですが、扇状地は水はけがよいからと言われてます。
そしてこの仁木町は、山々に囲まれているので、夏は南風、冬は北風が吹き、その風が山にぶつかって乾燥した空気が畑にながれてくることと、夏は比較的雨が少ないので病気にかかりにくいです。

ル・レーブ・ワイナリーの本間さんは、茶髪で少し髪が長く、色の白い、やさしい目をしたやわらかい雰囲気の男性ですが、その身体つきはがっちりと逞しく、いかにも真面目に畑仕事をしていることがわかります。
彼はもともと病院で検査関係の仕事を16年間ほどしていましたが、夫婦で国内外のワイナリーを訪れるうちに栽培や醸造の方にも興味を持つようになり、そのころはまだ一軒もワイナリーがなかった旭台でワイン造りの可能性を感じ移住を決意しました。
2018年から2年間はスキルアップのため岩見沢の10Rワイナリーでの委託醸造をし、2020年に醸造免許を取得して自社施設での醸造が始まったばかりの、まだまだ若いワイナリーではありますが、そのおいしさに、多くの愛好家から支持され、注目される生産者となりました。

今回ご用意したこの「雅」は、ドルンフェルダー70%、メルロ30%のブレンドワイン。

ドルンフェルダーはあまり馴染みのない品種だと思いますが、ドイツでは色付け品種と言われるくらい色が濃い品種です。
食べると甘くておいしいのですが、酸が少し足りないので、そのまま醸造してしまうと凡庸なワインになりがちです。
そこを半分くらい房ごと漬け込むことによって梗からのスパイス感をだしてちょっと変化をつけています。
そしてメルロをブレンドすることによって、その酸を補っています。

じつは北海道のメルロって昔は寒かったので熟さなかったんです。
非常に青い感じで、よくいうピーマン香が出たりしてたんですけど、昨今、温暖化でメルロもだいぶ熟すようになってきました。
特に2021年は暑い年だったので完熟までもっていけました。

本間さん曰く
「こちらのワインはジビエにあうワインを造りたいと思って仕込んだんですが、ラムなどにも非常にあいます。スワリングしながら若干温度が上がってくるとより複雑な香りになってくると思います。」

メイン料理にあわせたいこちらの「雅」をグラスにてご用意いたします。

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