リニューアルに対しての想い / オーナーシェフ小川智寛

今回のリニューアルは私にとって新たな挑戦であり、夢の実現でもあります。
フランス料理の伝統は、長年の歴史の中で培われた食文化と調理技法にあるのだと思いますが、同時に、時代とともに進化し続けるダイナミズムも忘れてはならないと思います。私はこの両立を常に心掛けてきました。伝統を大切にしながらも、新しい食材や調理法に果敢に挑み、独自の表現を目指してきました。
それは最近の主流であるイノヴェーティブキュイジーヌというものではなく、私が料理を学んだ時代、1980~90年代のモダンキュイジーヌ（キュイジーヌモデルヌ）が軸であり、それがブレることはありません。

そして今回、弟でソムリエである小川雅之が厳選する日本ワインとのコラボレーションによって、フランス料理にさらなる新たな可能性を探ります。日本の豊かな風土が生み出す、繊細でありながら力強いワインの個性は、フランス料理の味わいを一段と引き立ててくれるに違いないと思うからです。

空間造りにも新旧の融合を心掛けました。オープンキッチンのライブ感と、プライベート空間の落ち着きを両立させ、お客様に寛ぎのひとときをお過ごしいただけるよう工夫しました。今回の新たな空間デザインは、私が福井にオープンしたレストラン、LULL（ラル）の空間デザインを手がけたBAZIKの滝澤氏です。私が日本で一番信頼している空間デザイナーです。

今回のリニューアルで、お客様には新たな発見と感動を味わっていただき、我々も互いに高め合える場所となれば、こんなに幸せなことはありません。伝統の上に、力強い新時代のエルブランシュを築いていきたいと思います。

リニューアルオープンは6/27（木）を予定しています。
リニューアルオープンに向けて改装工事を行いますので、6/2~6/26はお休みさせていただきます。

新しく生まれ変わるエルブランシュでも皆さまとお会い出来ることを願っています。